秩父電子株式会社を訪問し、工場内を見学するとともに意見交換を行いました。歴史の重みと先進技術が息づく同社の現場には、秩父地域の産業を力強く支える揺るぎない芯があり、大いに刺激を受けました。
同社は昭和42年に、銘仙の織物業から電子産業へ転換を果たし、シリコン整流素子の量産という新たな挑戦を切り拓いてこられました。現在は高度な研磨加工技術を生かして多種多様な素材の研磨サービスを提供しており、技術力と現場の熟練が際立っています。半導体の微細化が進む中で、同社は高洗浄度の洗浄工程や測定検査装置への設備投資を着実に進め、品質と信頼性の向上に努めています。これまでの歩みは決して偶然の産物ではなく、技術者の情熱と創意工夫の結実だと感じました。
平成30年には経済産業省から地域未来牽引企業に認定され、秩父地域の産業を牽引する存在として責任と役割を果たしてこられました。加えて、外国人材をはじめとする多様な人材の活用を含め、地域雇用の創出や人材育成にも積極的に取り組んでいます。強谷社長は秩父機械電気工業会やFIND CHICHIBUをはじめ秩父地域の産業団体の会長を歴任し、現在も秩父雇用対策協議会の会長として、地域の雇用環境の改善・安定にも尽力されています。意見交換では、直面している課題や技能継承・人材確保に向けた現実的な施策、具体的な提案などを伺い、行政としての支援方針を改めて確認する機会となりました。


今後も行政と企業が相互に学び合い秩父地域の未来を支える取り組みを共に進め、市民の皆さまにも秩父地域の企業を身近に感じていただきたいと考えております。今後とも秩父地域の発展と市民サービスの向上に引き続き全力で取り組んでまいります。