平成29年度教育長からのメッセージ

平成29年度新谷教育長のメッセージ
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 平成30年がスタートし、3学期の授業も始まりました。本年もよろしくお願い申し上げます。引き続き、緊張感を持って学校運営にあたるとともに、秩父市の子どもたちに少しでも良い教育を行い、その持てる力を最大限に伸ばし、次のステップへと送り出せるよう尽力したいと思います。
 1月7日(日)、秩父市では成人式が行われました。新しい市民会館大ホール・フォレスタで、新成人の門出をお祝いしました。例年のことですが、秩父市の成人式は新成人主体で運営され、厳粛な中にも温かみのある、大変良いかたちで行われていると思います。「旅立ちの日に」の全員コーラスでの締めくくりには感動しました。中学時代の恩師の紹介に対する彼らの熱い拍手を聞きながら、秩父市での学校教育も、きっと新成人たちの成長の一助になったものと嬉しく思いつつ、義務教育の実施に責任を持つ者として、その職責の重さを再確認しました。

 さて今年は、4月から新幼稚園教育要領の全面実施、小学校および中学校については、新学習指導要領の移行措置が実施されます。新学習指導要領等を読み返してみて、改めて、これまでの学習指導要領とは違うことが強く感じられました。地域とともにある学校として、「社会に開かれた教育課程」を実現する上で必要なこと、それは、わかりやすい教育課程の基準(学習指導要領)が示されることです。学習指導要領は、それが大綱的な基準として法的拘束力を持つということもあり、これまで、行政の趣旨説明会を聴き、解説書等をあわせ読んで、ようやく理解できたという点も少なからずあったのではないでしょうか。今回の新学習指導要領では、一昨年12月の中央教育審議会答申で提言された「学びの地図」としての役割について意識して書かれているのを感じます。「学びの地図」とは、「生涯にわたる学習とのつながりを見通しながら、子どもたちの多様で質の高い学びを引き出すことができるよう、子どもたちが身に付ける資質・能力や学ぶ内容など、学校教育における学習の全体像をわかりやすく見渡せる(28年12月21日中央教育審議会答申より)」地図、すなわち学習指導要領とされています。子どもたち自身、学校関係者のみならず、保護者、地域の皆様が共有できるようにすることを意識して示されています。学習指導要領等の枠組みを、幼稚園、小学校、中学校、高等学校および特別支援学校について共通の視点で整理する中で、教科等の縦割りの問題や、学校段階におけるギャップ(小1ギャップ、中1ギャップ等)の問題、インクルーシブ教育システム構築に向けた課題等を克服しようとしている意思が見てとれます。

 今回、全ての学校種の学習指導要領等に共通に「前文」が新設されました。幼稚園、小学校、中学校、高等学校および特別支援学校におけるそれぞれの教育が、教育基本法第1条に定められる「人格の完成を目指し」という教育の目的につながるものであることが明確に示されるとともに、当該学校における教育課程の意義、社会に開かれた教育課程等について、一読でわかりやすく示されています。

 秩父市教育委員会では、既に新学習指導要領対応方針(暫定版)を策定し、校長会議を通じて全学校にお示ししています。現在、研修会の実施や情報収集、予算の確保等に取り組んでおり、今後、学校や関係機関とも情報共有を図りながら、学校間、教科等の間の学びのネットワークを構築し、新学習指導要領等の趣旨をしっかりと実現するよう尽力してまいります。
  • 中央教育審議会答申(幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な施策等について;28年12月21日)

  • 新学習指導要領 等 
    http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/1383986.htm

2018年1月15日

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