身体健康を願って相撲を奉納「千手観音信願相撲」

身体健康を願って相撲を奉納「千手観音信願相撲」


千手観音信願相撲


 8月16日、荒川船川地区の千手観音堂で、「千手観音信願相撲」が行われました。市指定無形文化財にも指定されている、歴史ある行事で、起源は定かではありませんが、文政年間(1820年頃)四代目花籠親方のころに辻免状を受け、関東三辻相撲の一つとして栄えたといわれています。(実際にはそれ以前から行われていたともいわれています)

千手観音堂1 千手観音堂2

 信願相撲は、毎年8月16日の千手観音菩薩の縁日に行われます。関係者の方々の手により、観音堂の境内に古典的な二重回しの土俵が設けられます。雨が心配されていたため、土俵の屋根の上にはブルーシートがかけられていましたが、当日は雨が降ることもなく、晴天の中行われました。

小学生以下による前相撲1 小学生以下による前相撲2

  午前中は、小学生以下の子どもたちによる前相撲が行われました。男の子も女の子も関係なし!小さな身体で頑張る姿に、観客から拍手と歓声が送られます。勝ち抜き勝負も行われ、3人に勝った強者には、賞品が授与されました。

信願相撲1 信願相撲2

  子どもたちによる取組が終わると、いよいよ本番。中学生以上、大人による「信願相撲」が行われます。身体健康の願をかけ、相撲を奉納するもので、一つの取組を2番行い、最初に勝った方は次に負けるという、勝負なしの取組です。最初の取組は、真剣勝負。迫力あるぶつかり合いに、会場が沸きあがります。それに対して、2番目の取組は穏やかに行われます。

ユニアゲ 大相撲 元幕内力士 剣武さん

 信願相撲が終わると、三役による真剣勝負や、弓取り式、ユニアゲが行われました。ユニアゲは、子どもの健康を祈願して、子を抱いた親ごと力士たちが抱き上げるものです。赤ちゃんの元気な泣き声も響き、その微笑ましい光景に、会場中が和みました。当日は、大相撲 元幕内力士 剣武さんもお越しになっていました。剣武さんは、秩父農工科学高校の生徒だったときにこの信願相撲に参加していたそうで、十両になってから参拝したら、次の場所で幕内に昇格したというエピソードも聞かせていただきました。現在は、家業の傍ら、小鹿野中学校などで相撲を教えているそうです。この信願相撲から、将来剣武さんのような大相撲の力士が誕生するかもしれませんね。