和銅奉献の地で獅子が舞う 「和銅出雲神社例大祭」

和銅奉献の地で獅子が舞う 「和銅出雲神社例大祭」

和銅出雲神社例大祭

 平成24年11月3日、秩父市黒谷の、聖(ひじり)神社境内にある和銅出雲神社の例大祭が行われ、市指定無形民俗文化財である「黒谷の獅子舞」が奉納されました。晴れやかな天気のもと、歴史ある獅子舞を見ようと、地元の方やカメラマン、観光客など多くの方々が訪れていました。

黒谷の獅子舞6 黒谷の獅子舞4

 この獅子舞の起源は、その昔、彫刻で有名な左甚五郎が黒谷の地に立ち寄り、竜頭を刻んで聖大明神(聖神社)に奉納したことに始まると言われています。各地に獅子舞が流行した元禄時代末ごろ(1700年前後)、この竜頭を模して獅子頭を刻み、大畑の伊左衛門という人が三河国岡崎(現在の愛知県)から師匠を招き、15の舞を伝授されたと伝えられています。そこから岡崎下妻流と名付けられているとのことです。

黒谷の獅子舞2 黒谷の獅子舞1

 黒谷の獅子舞は、「雨乞いササラ」の逸話で有名です。文政初年のころ、秩父地方は年々日照りが続き、人々は不作に困り果て、いろいろと雨乞いの手を尽くしましたが、一向に雨は降りません。そんな中、秩父代官の御陣屋から、黒谷獅子舞連中が妙見様(現・秩父神社)で雨乞いをするように命ぜられ、「瓢箪(ひょうたん)廻し」という演目を舞ったところ、たちまちに大雨が降りだしたとのことです。それから、黒谷の獅子舞は「雨乞いササラ」と呼ばれるようになったと伝えられています。

黒谷の獅子舞3 黒谷の獅子舞5

 当日の午前中には、祭りの冒頭に、四方固め(東西南北を払い清める)の意味をもつ「早花割(はやはなわり)」という演目が演じられました。その後、祭典が執り行われ、午後は3時過ぎまで次々と舞が奉納されます。地元、黒谷獅子舞保存会の皆さんを中心に、時を経ても伝統を大切に守られている由緒正しき獅子舞。世代を超えて伝えられていく秩父の伝統芸能の素晴らしさを体感した一日でした。

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